〜11〜
おとなむけ


針で刺されたら痛いはずなのに、
アキラに訪れたのは底無しの快感でした。

何日も横たわっていて筋肉が柔らかくなり、
素直に針を受け入れたのが良かったのでしょう。

それにヒカルの毒液も少し変化して、痛みを麻痺させ、
気持ちよくさせる成分を放出していたのです。
もちろん、アキラへの愛がなせるわざでした。

さっきまでヒカルを苦しめていた毒は、
今では針の先へと集まり始めています。

そして針はアキラを貫いたまま、ぐんぐん太っていきました。
そのおかげで少し元気を取り戻したヒカルは、
すぐに針を抜こうとしました。

でもミツバチの針には「かえし」がついているのです。
無理に引き抜けばアキラに致命傷を負わせてしまうし、
針がもげればアキラの体内に毒をまきちらし、
ヒカルの命も危うくなります。

小さなミツバチの姿になればアキラから抜け出せますが、
変身の瞬間に針が激しく動くので、
アキラを引っ掻いて大きな傷をつけるに違いありません。

だから体を離すためには毒をすっかり吐き出して、
針が細く短くなるのを待つしかないのです。

こうして二人は体を繋げたまま、
身動きも出来ずに抱き合っていました。

その間にも針はどんどん膨らんでアキラの中を満たし、
時々ぷるぷると震えます。

その度にアキラは熱い吐息をつき、
甘い声をもらしてヒカルの理性を狂わせるのでした。

それでもヒカルは必死になって頑張りました。

毒液を放出したくてたまらないのに、
ぐっと堪え続けていたのです。

でもアキラが渾身の力を振り絞って腰を揺らし、誘いかけると、
ヒカルはもうなすすべもありません。

ひしとアキラを抱き締めながら、
ついに毒を発射してしまったのでした。

その瞬間、アキラは身がとろけるような快感に襲われました。
思わず「あっ」と叫んだきり意識がぷっつり途絶えて、
幸せそうな表情を浮かべたまま、その場にくずおれました。




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