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「ずいぶん遠かったけど、いい所だね。ほら、紅葉もまだきれいだ」

「うん。離れを用意してくれたから、他の客を気にしないですむし」

「そうだね。夜中でも気兼ねなく打てるね」

「あ、あぁ。そうだな」

「だけどなんだか視線を感じるのはなぜだろう」

「このあたりは野生の動物が多いって女将さんたちが言ってたから、ウサギやサルでもいるんじゃねえの?」

「ああ、そうか!餌を置いといたら来るかな?姿を見たいな」

「野生の生き物はそっとしといた方がいいぜ」

「・・・そうだね、キミの言う通りだ。運がよければちらっとくらい、見掛けることが出来るかもしれないし」

「オマエが動物好きだとは知らなかったよ」

「生き物は好きだよ。・・・それにしてもここは変わってるね。
浴衣のかわりに振袖とチャイナ服が用意されてるなんて。お初って人の趣味なのかな?」

「え、オマエ、お初を人の名前だと思ってたの?」

「違うのか?ここに二人で来ると生涯付き合えるって聞いたから、
てっきりお初さんのご利益かと思ってたよ。
とにかくこれでキミとはずっと打てるんだね。言い伝えが本当だといいな」

「うん・・・。でもオレ、お前と打つだけじゃ足りないんだけど」

「他にもしたいことがあるのか?」

「うん。今、教えるから、ちょっと膝に乗ってくれる?」

「こうか?今日のキミ、何だか変だね」




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