〜10〜
少しおとなむけ

ヒカルはアキラの姿をじっくり眺めると、嬉しそうな微笑を浮かべた。
「うん、こんなもんかな?」
「進藤」
「なに?」
「耳と尻尾は?」
「あれはいらないだろ?
オマエはもうネコになんなくても、塔矢アキラとしてコスプレできるんだから」
「・・・今まで毎回ネコになってたのは、
コスプレへの抵抗を少なくするためだったってわけ?」
「オマエはいきなり女装はきつそうだったからな。
ネコがコスプレするんだと思えば、女の子になるのも案外、平気だったろ?」
「どうかな。ネコになるのも結構、恥ずかしかったよ。
・・・とにかく僕は、ネコの耳と尻尾に馴れてしまったらしい。
つけてないと、何だか寂しいよ」
「またいくらでもネコにならせてやるから」
「ボクのリクエストもきいてくれるんだ」
「オマエがいい子だったらな」
「それじゃ、ボクは合格したのかい?」
「まだ。もう少し、付き合って」
ヒカルはアキラの背後に回ると、スカートを捲り上げた。
そのまま近距離から写真を撮られる。
腿にヒカルの息がかかる。
・・・恥ずかしくて、・・・・・・たまらなく感じる。

「オマエ、嬉しそうだな。こういうのが好きなんだ」
「・・・・・・」
「返事は?」
恥ずかしさの余り声を出せずにいると、ヒカルは更に編みタイツに指をかけて、後を引き下げてしまった。
露出した膨らみを指の先で撫でられ、またシャッターを切られる。
ヒカルは撮影したばかりの映像を見せてくれた。
それが自分の体の一部だなんて信じられなかった。
でも、これもアキラであることに間違いはないのだ。
興奮が体に正直に現れて、それをめざとく見つけられてしまった。
無遠慮にスカートの中に手を入れられて、タイツの網目越しに握られる。
スカートがずり上がって下半身がすっかり露わになってしまい、
ボクは立っていられなくて膝をついた。
その後はもうめちゃくちゃで、何をされたのかよく覚えていない。
ただ、ぐったりとしたボクを写真に収めた進藤が、とてもやさしい顔で初めてのキスをくれたのだけは、
はっきり記憶に残っている。


