騎 士 の 誓 い 〜2〜











期待通りの言葉をもらうと、俺は塔矢の前に身を低くして膝をついた。

「この人」と決めた貴婦人に、誓いを立てる騎士のように。


「塔矢、俺、今日はお前に言いたいことがある」

「…勝ったのは君なのに、そんな格好をして一体なんの真似だ?」


塔矢はとまどったのか、急にたよりないような、儚げな表情を浮かべた。











俺は強引にやつの手を取ると、思い切って言葉を続けた。


「お前も俺も同じ騎士、だけど、…」

「……」











「俺、お前に忠誠を誓いたいんだ」

「え?」


びっくりしている塔矢の手に急いで唇を押しつけると、

その手はすぐに、思いっ切り振り払われてしまった。



でももう遅いよ、誓いのキスはしちゃったもんね。











「僕をどこかの姫か何かと、勘違いしてるのか、君は…!」

「そんなこと、思ってねえって」


(でもホントは、お前は俺のお姫さまなんだよ)


「僕は君に護って欲しくなんかない。ずっと闘い続けたいんだ!」











怒っている塔矢は綺麗だった。

ずっとツンツンさせてたいくらいだ。

だけど、あの可愛い笑顔をやっぱり見せて。



「もちろん!俺、一生お前と闘うよ」

「…そう、か。それならいいんだ」



塔矢はほっとしたように、ちょっとだけ口元をゆるめた。



「でも僕を甘く見て、手加減なんかしてみせたら…!」

「んなこと、できるわけねえだろ?お前とはいつだって、全力で闘ってるんだぜ」

「僕だって!君は誰とも違う。だから力を尽くして闘うし、君にもそうして欲しいんだ」

「わかった、改めて誓うよ。これからもずっと真剣勝負だ。俺、お前には絶対服従だからな」

「闘う相手に服従するのか?君の言ってること、矛盾してるな」



そう言いながらも、塔矢は楽しそうにクスクス笑った。





…その笑顔、ホントに可愛いよ。

だけどそんなに油断してると、俺に何されるかわかんないぜ……











さっき振り払われた手をもう一度つかんで、ぐいとこっちに引っ張ると、

塔矢の体はあっけなく俺の腕の中に倒れ込んできた。



胸と胸が重なり、互いの鼓動がドキリと跳ねて、急速にテンポが速くなるのを感じる。





「だけどもう一つ!あと一つだけ、誓わせて欲しいことがあるんだ」

「それは、……」




切ない顔で拒もうとするのを容赦せずに、俺は耳元に口を寄せると、

サラサラこぼれる髪を鼻でかき分けながら、こう囁いたのだった。






「塔矢、愛してる…!キス、させて……」

「ぁ











お前の誕生日に誓うよ。





…永遠の、愛を……















塔矢アキラくん、お誕生日おめでとうございます!
どうかヒカルくんと二人で、いつまでもお幸せにv